2026.5/11

TPアプリコット開発ストーリー03:数学記号の太さ

TPアプリコットの制作過程の中で、太さの調整にひと工夫が必要だったのが、数学記号のデザインです。とくにハイコントラストの太いウエイトでは、どの程度の太さを持たせるべきか、判断に悩まされました。

ひと口に数学記号と言っても、「+」「=」のような基本的な計算記号から、「∈」「Σ」など、普段の生活ではあまり目にすることのない記号まで、その種類は多岐にわたります。

開発の初期段階では、数字と組んだ際にも、太いウエイトならではの黒味と存在感を保てるよう、ハイコントラストの数学記号にも他の文字と同様のルールを適用していました。縦画や斜め線は太く、横線のみを細くしたデザインです。

しかし、さまざまな記号類を追加していく中で、グリフの構造によっては、このルールでは黒味のバランスを保てないものがあることがわかってきました。とくに横線のみで構成されたグリフでは、線がすべて細くなってしまい、縦画や斜め線を持つ記号との濃度差が大きくなりすぎてしまうのです。

そこで、複数の数学記号グリフを並べて検証を重ねた結果、記号によっては細い単線のみで構成する方が、全体のバランスが取りやすいという結論に至りました。最終的なデザインでは、「Σ」「%」など文字由来の字形を持つ記号については、数字や他の文字と同様にコントラストを持たせ、それ以外の幾何学的な要素の強い記号については、細い単線を採用しています。

今回ご紹介した裏話以外にも、TPアプリコットの制作過程やコンセプトを、開発ストーリーページで詳しく紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

(XYZ)

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