2026.8/24
TPアプリコット開発ストーリー07:ひらがなの制作
開発ストーリーで言及しましたが、TPアプリコットはひらがなとカタカナで担当者が違います。おそらく、多くの和文フォントではひらがなとカタカナはまとめて1人が担当していると思います。欧文先行や仮名の分担など、通例からは外れたチャレンジをしているのもTPアプリコットの特徴です。

ひらがなを担当した私は、TPアプリコットに途中から参加しました。途中参加した時にはもう欧文のベースが出来上がり漢字のデザインも決まっていました。しばらくは漢字を分担して作業していましたが(漢字は文字数が多いためデザインが決まってからも作業は多くあります)、ここでいちから方針に悩む必要はありませんでした。
私がデザインで頭を悩ませることになったのはひらがなの試作をはじめてからです。いくらか漢字の作業をしたとはいえ、そのデザインの裏側にある試行錯誤には理解が浅く、特に初めの頃は上手く合わせられない感覚が強くありました。先行するメンバーから様々な観点で説明をもらい、試作の欧文・漢字・カタカナ・ひらがなを合わせてみてはああでもないこうでもないとやり直していました。
デザインが落ち着いていくきっかけとして一番大きかったと感じているのは、カタカナの試作です。ひらがなの試作を初めて少しした頃、欧文・漢字担当のデザイナーがカタカナも担当することになり、そのカタカナ試作を共有してもらいました。欧文と漢字の間で揺れ動きしばし脱線もしていたひらがなに対し、カタカナはやはりよくフォントに馴染んでいると感じました。それが指針になり、ひらがなのデザインも収束していきました。
もう少し蛇行せずに進めたのではないかと今でも振り返ることがありますが、早々に反省を活かす機会を得たのはアプリコットの約物記号類のデザインでした。それについては別の記事で触れているのでそちらもご覧ください。
今回ご紹介した裏話以外にも、TPアプリコットの制作過程やコンセプトを、開発ストーリーページで詳しく紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
担当T